市川市東山魁夷記念館

東山魁夷の絵画の精神性を、関係資料から読み取ろうとする異色の展覧会です。絵画そのものよりも、東山魁夷の足跡を重視している内容でした。東山魁夷について詳しく知らない人には面白いと思いますが、東山魁夷について知識がある方が見ると、やや面白みに欠ける展覧会かもしれません。展示されている作品も約15点前後ですので、さほど見応えがあるとは言えません。しかし、東山魁夷が弟に宛てた手紙などからは、病弱の弟を思いやる兄の気持ちが垣間見えて、「人間」としての東山魁夷を知ることができます。日本を代表とする画家も一人の人間なんだなと思うと、何だか作品の深みが増すように感じられました。この展示会は東山魁夷の作品を際立たせるエッセンスとして、足を運んでみるといいと思います。
トカゲ20代男性 2015/9掲載