北海道立近代美術館

石橋財団のコレクションを北海道で一堂に見ることができるというので、行くのをとても楽しみしていました。ブリジストン美術館が新美術館建設のため、開催されたものです。北海道でブリジストン美術館の作品を見ることができるのは、初めての機会です。私自身、一度ブリジストン美術館には行ったことがあるのですが、あまりに昔で行ったという記憶だけで、残念ながらどんな作品を見たのかという記憶が残っていませんでした。今回の展覧会では、西洋近代絵画だけでなく日本近代洋画も見ることができます。その中でも一番気になっていた作品が、青木繁の「海の幸」です。美術の教科書で見たことがあったのですが、本物を目にしたことがなかったのでどのような迫力があるのか、気になっていました。実際に見た方は「本当に素晴らしかった」と話していて、更に興味が湧いてきました。今回の展覧会は、道立近代美術館と道立三岸好太郎美術館の2会場で開催されます。どちらから先に行ったら良いか迷ったのですが、日曜日の午後2時頃に行ったので、まずは道立三岸好太郎美術館へ行くことにしました。私が大好きな美術館の一つが道立三岸好太郎美術館です。いつもよりも多くの来場者がいて、少し驚き、嬉しくなりながら会場に入りました。ここでは、岸田劉生や小出楢重、藤田嗣治、佐伯祐三など日本近代美術に関する作品が並んでいました。どの作品も素晴らしくて、見とれていました。中でも好きだったのが、長谷川利行「動物園風景」です。上野や浅草界隈が好きだったという長谷川が、上野動物園を描いた作品。赤や緑などの色彩や白も効果的に使われていて印象的でした。作品から伝わってくる空気感が、今の上野動物園と変わらなくて、瑞々しい感じを受けました。日常に暮らしていると、時間や空気は手に取ることができないけれど、アートとして残すことができるのは、本当に凄いと感動しました。会場の一角に、三岸好太郎の作品も並んでいました。三岸の作品も良かったです。この美術館で作品を見ただけでも、結構体力を使いました。このまま次の会場に行ったら、途中で倒れてしまうかもしれないと思い、美術館に隣接する知事公館のベンチで一時休憩しました。自然を感じながら、作品を思い出していました。藤田嗣治の作品と言うと、猫を先に思い浮かべてしまいますが、三岸好太郎美術館で展示されていた「ドルドーニュの家」という作品には猫が登場しません。その構図が奇妙で独特なのに、柔らかい雰囲気を持っていて、さすが藤田と思いながらお茶を飲み、一息ついてから、道立近代美術館に向かいました。ここでは、コローやルノワール、ロートレックなど19世紀から20世紀前半にかけての西洋近代絵画が展示されていました。展覧会のチラシでも使われていたルノワール「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」。印刷しても可愛らしいと思ったのですが、やはり本物の方が良かったです。肌艶が綺麗で、とても可愛らしかったです。展示されている1つ1つの作品に迫力があって、何度も唸ってしまいました。会場で、ブリジストン美術館を建設される際の経緯についてのビデオが放送されていました。見ていると、多大な苦労を乗り越えて、多くの作品を残してくれたブリヂストン創業者である石橋正二郎氏の生き方がカッコよく感じました。私にはこんなに偉大なことはできないけれど、少しだけでも近づくことができたらいいなと思いながら、再び、作品をゆっくりみていました。こんなに幸せな時間があって良いものかと驚いていました。足がふらつきながら、青木繁の「海の幸」に出会いました。想像していたよりも小さな作品でしたが、恐ろしく力があって、絵の前から離れることができませんでした。あとは、ゆっくり気を抜いて絵を見ようと思って次の会場に入ると、ピカソの作品「腕を組んですわるサルタンバンク」がありました。精悍で堂々とした顔つきに見とれてしまい、ピカソの凄さを感じました。一度も気を抜くことができずに、ずっと緊張しながら絵と向かいあっていました。名品ばかりが並んでいて、会場を出る頃には体力がなくなっていました。美術と本気で向き合って疲れたのは、本当に久しぶりでした。こんなに幸せな時間を過ごすことができて良かったと思いました。へとへとになりながら、ミュージアムショップに行きました。ルノワールの一筆箋に惹かれたのですが、家に大量に一筆箋があるので、ルノワールと佐伯祐三、黒田清輝の絵葉書を買って帰ってきました。本当に名品ばかりが揃っている展覧会だったので、体力を整えてから行くべきだと感じました。帰りに、美術館の近くにできた北菓楼Lというお店に入り、ソフトクリームを注文しました。甘さが丁度良くて、美味しく、元気になりました。会期中に時間ができたら、もう一度展覧会に行こうと思います。その際には、ご飯をたくさん食べて体力をつけてから、じっくり作品と向き合いたいです。北海道でこんなに素晴らしい展覧会を開催してくださった関係者の方に感謝したいと思いました。
By Hana,JUN2018


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