豊島美術館

美術館に入ると、静謐で美しい空間が広がっていた。壁や柱などがないドーム型の空間に大きな穴がが2箇所あり、外の景色を見ることができる。そして水。豊島は水が湧く豊かな島。同じように床から水が湧き出、まるで水が意識を持っているかのように静かに動いている。水は光に反射しとても美しく銀色に輝く。また、この空間は非常に音が反響するのだが、これが人のかすかな動きによって奏でられる音も作品の中の一部と感じられる。この美術館、作品があることでかえって周囲の自然に対する感覚が鋭くなる。小鳥の囀りがクリアになり、雨が降ってこればそれがカエルの合唱に変わるのがわかる。二度と同じ造形を示さない水の動きは、すぐそばに見られる波の動きを想起させる。繊細でミニマルにして強い表現は、ひとの思索や感性を引き出す。自然と人の造形が織り成すとても素晴らしい美術館での体験だった。
Written by ftftft ( 30代女性 )
掲載:2016/8


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