作品1つの美術館

作品1つの美術館

学生の頃、香川県・豊島にある豊島美術館へ友人と一緒に行きました。建築・デザインを学んでおり建築家である西沢立衛さんの作品と知ったことが行くきっかけです。まずこの美術館に入った時、言葉が出ませんでした。地形に合わせた形状をした構造で天井に大きな穴が空いている真っ白な建物の中に見る限り作品が見えなかったのです。中に進むとゆっくりと床から水が出てきて時間が経つと小さな穴に向かって流れていきます。床の各所から水が出て、水同士が合流し、合わさった勢いで穴へ流れていく、この繰り返しです。これは作家、内藤礼さんの作品です。作品の意味は知りません。たた感じ取ったことは、湧き出る水は自然(人)を意味し、さまざまな場所で命が誕生し、命が合わさることで流れを生む。そうしていつかは消滅し、自然に還る。そのように私は感じ取り、深く感銘を受けました。一時間以上この美術館にいたと思います。周りも自然に囲まれていて清々しい気持ちになりました。もっと魅力を伝えたいですが、それは現地で実感してもらいたいです。

 

のしんさん(20代男性)


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母型(豊島美術館)
この美術館、作品があることでかえって周囲の自然に対する感覚が鋭くなる。小鳥の囀りがクリアになり、雨が降ってこればそれがカエルの合唱に変わるのがわかる。
山の中に溶け込む様に(豊島美術館)
実際に足を踏み入れるとすぐにその建造物そのものが美術品であり、それを取り巻く空気や風や鳥の声を全てもまた芸術品である