さいたま市大宮盆栽美術館

三代目尾上菊五郎の盆栽趣味と、植木屋としての側面に焦点を当てた企画です。錦絵を中心とした展示で、江戸時代に園芸が一般市民に親しまれている様子が、作品からよくわかりました。描写が細かく、凝った演出の作品が割と多かったと思います。
しかしながら演出が凝っている一方で、複雑な背景事情のある作品や謎解きの要素のある作品も少なからずあって、歌舞伎になじみのない者にとっては難解なところもありました。

 

私が行ったとき、美術館では特別展のほかに企画展「第18回彩展」が開催されていました。さいたま市を中心とした盆栽愛好家による作品の展示です。個人的には企画展の方が面白かったです。
特に着目したのは、「添え」と呼ばれる小さな盆栽です。メインとなる盆栽を引き立てるために文字通り「添え」るもので、小さめの雑木や草花が使われます。「添え」を見ていると、植物が本来持っている力を生かしているような感じがして、主木以上に好感が持てました。これまで盆栽というと、見た目を美しくするために木を矯正しているようなイメージがありましたが、今回「添え」を見て盆栽のイメージが変わりました。
また座敷飾りもあり、そこでは真・行・草の違いをはっきりと感じました。真の間に飾られた黒松は格式が感じられ、行の間に飾られた五葉松は個性的な形が印象的だった一方、草の間では長寿梅がわびた風情を醸し出していました。添えや掛け軸、水石との組み合わせも絶妙でした。

 

Lisa Aoki Oct 2017


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