東京家政大学博物館

この展覧会では江戸時代後期から昭和時代初期にかけての婚礼衣装、19世紀ヨーロッパのウェディングドレス、婚礼の手引書、婚礼に関する記事が掲載された雑誌、大正時代から平成までの婚礼写真などが展示されていました。特によかった点は、解説が丁寧でわかりやすかったことです。和装や吉祥模様などになじみのない人への配慮が感じられます。また大学の付属施設らしく、100年以上前に刊行された雑誌を保存・展示しているところには、とにかく感心させられました。時代による違いがわかるように婚礼衣装を展示していたのもよかったと思います。
ところで現実の結婚というものは、私個人の実感として、必ずしもよいことばかりではありません。現代の結婚は個人同士のつながりになってきていると言われながらも、家と家とのつながりといった側面がまだまだ残っているといえます。でもこの展覧会の展示は、そうした現実の結婚生活から切り離して、服飾に関する文化史として見ると面白いような気がしました。

 

By PingPongBooks 2015/10掲載