Bunkamura ザ・ミュージアム・展覧会

物語を読もうという気になった一方、展示方法について考えさせられた。「くまのプーさん展」
「くまのプーさん」のイラストを描いたE. H. シェパードの原画を中心とした展覧会です。会期が始まって1週間余り経ったころに行ったら、平日にもかかわらず大盛況。順路に沿って列ができていて、ゆっくりと進みながら作品を鑑賞しました。作品を見るというよりも人を見に行ったような感じです。おまけにミュージアムグッズの中には入荷待ちの商品が何種類もありました。来館者の年齢層は子供から高齢者まで幅広く、プーさんの人気がうかがえます。
館内が混雑していて落ち着きませんでしたが、それでも物語を書いたA. A. ミルンとイラストを担当したシェパードが、情景描写やページレイアウトにものすごく気を使っていたことがよく伝わりました。プーさんの物語を改めて読んでみようという気になりました。
ところで、鉛筆による原画の展示方法についてはいろいろと考えさせられました。作品保護のために展示作品から数十センチ手前にラインが引かれていて、観覧者はそれより遠いところから作品を見ることになっていました。ところが鉛筆で描かれた作品は近づいて見るほうがわかりやすいため、ラインより近くで作品を見る人が何人もいたのです。仮に原画を平型のショーケースで展示したら、壁に展示するよりもずっと見やすくなるでしょう。その一方で、200点にも及ぶ原画を展示するには多くのショーケースが必要になり、展示スペースのレイアウトを考えるのも難しくなります。どのような展示方法が最適なのか。

 

 

デザイン以上に会社の歴史を見る マリメッコ展 (Bunkamuraザ・ミュージアム)
デザインを楽しむ、というよりも「マリメッコ」という会社やブランドの歴史を概観するような感じで展示を眺めていました。デザイン以上に会社そのものに興味をひかれたのです。創業、ブランドの成長、創業者亡き後の経営難、ブランドの復刻・再生といったプロセスを経て現在に至る様子が、展示からありありと感じられました。
また共通のブランドコンセプトがある一方で、デザイナーがそれぞれの個性を発揮できるような組織というのは、そう簡単に作れるものではありません。個と組織の対峙、といったことが大いにかかわってきます。デザインハウスあるいはブランドの顔となるデザイナーが出る一方で、組織を離れて独立するデザイナーもいます。展覧会の趣旨からは外れてしまうかもしれませんが、組織づくりといった面にもっと言及しても面白かったのではないかと思いました。
Lisa Aoki Feb 2017

 

自分の知らなかったパディントンがたくさん 「生誕60周年記念 くまのパディントン展」Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区)
くまのパディントンの原画、キャラクターグッズ、作者マイケル・ボンドの手紙などを集めた展覧会です。展示品を一通り見て、パディントンの面白さや奥の深さをたっぷり味わうことができました。絵本のストーリーは天然系ともいえるほのぼのとした面白さがあり、複数の作家が手掛けた挿絵はそれぞれ個性が見られます。マイケル・ボンドへのインタビュー映像では、パディントン誕生のエピソードが聞けて面白かったです。
恥ずかしながら私は会場に足を運ぶまで、パディントンは古びた帽子と青いコートがトレードマークのクマで、キャラクターグッズによく使われる、といったイメージしか持ち合わせていませんでした。名前の由来になったロンドンのパディントン駅には行ったことがありますが、くまのパディントンの銅像には全く関心がなかったのです。展覧会には自分の知らなかったパディントンがたくさんあった、といってもよいでしょう。
特に印象に残ったのは、アイバー・ウッドによるパディントンの4コマ漫画です。どこかのほほんとした中に皮肉がきいていて、クスッと笑えるものがありました。
Lisa Aoki Jun 2018

 

風景画が特によかった
Bunkamuraの30周年を記念して、国立トレチャコフ美術館の所蔵品を紹介した展覧会です。展示作品は19世紀後半から20世紀初頭にかけて描かれた風景画、人物画、風俗画でした。
特によかったのは、ロシアの四季を描いた風景画です。写実的で細かいところもおろそかにせず丁寧に描かれた作品が多く、絵を通してロシアの気候風土や空気がそのまま伝わってくるような感じがしました。たくさん並んだ風景画を眺めていると、現地に行って実際にその風景を見ているような気分にもなります。会場が混んでいたにもかかわらず、見ていて気持ちが落ち着く作品ばかりでした。
展示作品を見ていて思い出したのが、ターナーやコンスタブルといった、19世紀前半に活躍したイギリスの画家による風景画です。こちらも写実的に描かれていますが、ロシアの作品とは雰囲気が異なります。描かれた年代や、気候風土の違いによるところが大きいのでしょう。
Lisa Aoki Jun 2019


デザイン以上に会社の歴史を見る マリメッコ展 (Bunkamuraザ・ミュージアム)関連ページ

作品にふれることで、心が穏やかになれるような展覧会 「ピーターラビット展」Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区)
ピーターラビットをモチーフにして1月から12月までを12枚の絵に表したものです。これを見て私は酒井抱一「十二か月花鳥図」や講談社野間記念館所蔵の「十二ケ月図」を思い出しました。暦というものの普遍性を感じ
ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展 (Bunkamuraミュージアム)
4月29日-6月25日までBunkamura ミュージアムで開催予定の『ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展』です。私は、写真教室に通っていますが、これから何を
「英国の夢」ラファエル前派 (東急Bunkamura the Museum)
コンクリートの地面に、コンクリートの壁に囲まれたオフィスでの無機的な仕事に疲れた私は、本展のようなロマン主義的なファンタジックで自然を取り入れた絵画に触れて癒されたいと感じ
バリエーション豊かな絵画に リバプール国立美術館所蔵 「英国の夢 ラフェエル前派展」 (Bunkamura ザ・ミュージアム)
展示は4部構成にされており、各コーナーによって会場の壁紙の色も異なっていた。広々とした1つの空間でも
会場にはサティの音楽が エリック・サティとその時代展 Bunkamura ザ・ミュージアム
20世紀初に活躍した異端の作曲家エリック・サティと、当時交流した芸術家の作品を紹介した展覧会で 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
とにかく難しい「英国の夢 ラファエル前派展」Bunkamuraザ・ミュージアム
パナソニック汐留ミュージアムで開催されている「イングリッシュ・ガーデン」の半券を受付に提示すると、当日料金より100円引きで入館できる
バルビゾンへの道 山寺 後藤美術館コレクション展
Bunkamura ザ・ミュージアム施設のバルビゾンへの道 山寺 後藤美術館コレクション展の情報と記録
自分の知らなかったサティに触れてみる「異端の作曲家 エリック・サティとその時代展」Bunkamuraザ・ミュージアム(東京都渋谷区)
「自分は譜面通りに正しく弾けているのだろうか」と演奏者を不安にさせるわかりにくさも感じられません。むしろサティの曲の譜面を見て「いつかサティの曲に取り組んでみたい。弾いてみたい」という前向きな気持ちに 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
ボッティチェリとルネッサンス フィレンツェの富と美 Bunkamuraザ・ミュージアム
展示を観ていると、フィレンツェのルネッサンスについて改めて勉強になる部分が多かったです。ボッティチェリが生きていた時代について 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
室 麻衣子 個展 〜March in March3月の行進〜
「Bunkamura Gallery」は東急百貨店の本店に隣接しているBunkamuraの1階にあり、無料で鑑賞することができる 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美
渋谷で開催されている「ボッティチェリとルネサンス展」へ行ってきました。ゴールデンウィークということもあってか館内は混雑して 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
シャヴァンヌ展
「シャヴァンヌ展」渋谷のBunkamura ザ・ミュージアム。施設や展覧会、企画展の情報、記録と個人的な感想
華麗なる貴族コレクション
渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの華麗なる貴族コレクション。交通アクセス、開館時間、休館日などに関する情報と個人的な感想
オペラ「夕鶴」
渋谷のBunkamura オペラ「夕鶴」
Bunkamuraザ・ミュージアムの体験談 PingPongBook
渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報とPingPongBookannnoの個人的な感想
進化するだまし絵 だまし絵U
渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、進化するだまし絵 だまし絵U、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
白隠ブームに乗って
白隠ブームに乗って 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
解説に救われた 「ボッティチェリとルネサンス ―フィレンツェの富と美」Bunkamura ザ・ミュージアム
展示作品にはキリスト教を題材にしたものが多く、率直に言って、解説にずいぶん救われたような感じがし 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
だまし絵U 進化するだまし絵 Bunkamura ザ・ミュージアム
2014年のだまし絵Uにも足を運びました。こちらに展示されている絵は、実際に自分の目でいろいろな角度から 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
1917年のバレエ・リュスの公演《パラード》 サティ展 文化村ミュージアム
なんといっても1917年のバレエ・リュスの公演《パラード》についての多くの作品を観ることができるのがこのうえなく楽しい。 渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムの展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日、料金などに関する情報と個人的な感想
おとろえぬ情熱、走る筆。ピエール・アレシンスキー展 (Bunkamuraザ・ミュージアム)
ピエール・アレシンスキーの回顧展が開催されます。アレシンスキーは20世紀のベルギー美術史に名を連ねる画家でありながら、90歳近い現在も精力的に活動し新作を発表し続けているというから
画力の高さとアイデアの奇抜さに圧倒 「これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」(Bunkamura)
印象に残ったのは「五聖奏楽図」です。この作品ではキリスト、釈迦、孔子などを取り上げています。でも宗教画にありがちな堅苦しさやわかりにくさはなく、だからといって風刺画に
ゴールドマンコレクション これぞ暁斎!世界が認めたその画力 (Bunkamuraザ・ミュージアム)
「これぞ暁斎!」はぜひにも行ってみたい展覧会です。私は江戸末期の浮世絵が好きで、特に歌川国芳の大ファンで
リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展(Bunkamura)
一人だと自分の好きな画家の絵を飽きるまでずーっと観ることが出来るので、よく一人で美術館に行きます。そして今回はBunkamura。余り本格的な美術館だと
フェルメールからのラブレター展 コミュニケーション:17世紀オランダ絵画から読み解く人々のメッセージ(Bunkamura ザ・ミュージアム)
年末を美術館で過ごすって素敵だなあと思ったので。そしてフェルメールが昔から大好きなので。今回は手紙にスポットを当てています。フェルメール以外にも多数の画家の
ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞 (Bunkamura ザ・ミュージアム)
アメリカのボストン美術館のコレクションから選び、展示した展覧会です。私は国芳のダイナミックな役者絵が昔から好きで、今回は珍しいコレクション作品ということで大変
現実を超えた面白い絵が満載 「ベルギー奇想の系譜」 (Bunkamura ザ・ミュージアム 東京都渋谷区)
展示作品は複雑怪奇なもの、奇抜なもの、皮肉っぽいもの、無機的な感じのもの、柔らかいタッチのものなど実にさまざまですが、「奇想」
ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展 (ザ・ミュージアム Bunkamura 東京都渋谷区)
本屋で写真集を見ていたので、実際に行こうか迷ったが、結果としては行って正解だった。何より点数が多く、順を追って見ていけるので、
作風の変化を見るのが、とにかく面白い 「オットー・ネーベル展」 Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区)
オットー・ネーベルの回顧展です。年月を経るにつれて作風が変化していく様子を見るのが、とにかく面白かったです。抽象画や前衛アートにありがちな奇抜さや難解さはさておき、
細密で面白おかしい、アルチンボルドの作品が見どころ「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」 Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区)
ルドルフ2世の時代は天文学や植物学など自然科学の研究が大きく発展した時期であり、今回の展示からもそうした時代の空気が伝わって
シンプルで個性的な猫 「猪熊弦一郎展 猫たち」 Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区)
猪熊弦一郎が描いた猫は、実に個性的です。一見すると不細工ですが、よく見るとどこか可愛げがあります。でも写真で見るような「ブサカワ(不細工だけどかわいい、不細工でかわいい)猫」とも違い