学習院大学史料館

永青文庫に行ったときにこの展覧会のリーフレットを見て、珍しそうだと思って行ってみました。社会に出てしまうと、イベントや資格試験でもない限り、大学というところはなかなか足を運びにくいものです。
展示室は建物の1階にあり、学校の教室くらいの広さでした。どちらかと言えば小ぢんまりとした感じです。そのように限られたスペースの中に、宮中和歌にちなんださまざまなもの―和歌懐紙、絵画、文房具、各種資料など―が展示されていました。展示スペースは限られていてもやはり研究機関で、学校で習う文学史とは比べ物にならないくらい充実した内容です。会期中にかなり展示替えを行うというのもうなずけます。
特に印象に残ったのは、歌会始のお題の一覧表と、植松抱民作「真木立山蒔絵硯箱」です。
歌会始については明治以降のお題が一覧表にまとめられていて、時代による傾向がわかるようになっていました。戦前のお題は漢字3−4文字のものが多かったですが、昭和49(1974)年以降のお題はすべて漢字1文字です。
硯箱は豪奢でデザインが凝っていました。蓋の表には寂蓮法師が詠んだ真木立山を、琳派を意識した画風で描き、内側には西行法師が詠んだ鴫立澤を、狩野派を意識した画風で描いてあります。和歌を意識して、しかも2つの流派の画風で蒔絵に仕立てたところに、作者の技量の高さを感じました。

 

Lisa Aoki Apl 2018

 

 

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