五島美術館

料紙に焦点を当てた、ユニークな企画展です。展示されていたのは写経や古筆が中心でしたが、使われている料紙は雲紙、染紙、雲母刷などさまざまで、書の心得がなくても、紙そのものを楽しむといった感じで鑑賞できました。また料紙になじみのない人でも鑑賞できるように、出品目録に加えて、料紙に関連した用語集も配布されていました。
特に面白かったのは古写経手鑑「染紙帖」です。古写経でありながらさまざまな装飾料紙を使っていて、まるで料紙の見本帳のようでした。内容がわからなくても、色とりどりの料紙を見ているだけでとにかく楽しかったです。
このほかにも興味深い作品がいろいろありました。例えば「二月堂焼経 紺紙銀字華厳経 巻第二十四」や「泉福寺焼経断簡」は、焼けた経典を敢えて鑑賞用に仕立て直しているところが珍しいと思いました。「紫紙金字華厳経」は紫色の紙と金色の文字のコントラストが鮮やかでした。また「関戸本古今集切」は濃紫の料紙に白地の中回し、藍色の上下から成る掛軸で、料紙と表具の組み合わせが面白かったです。

 

Lisa Aoki Jul 2017


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