五島美術館

展示室1では、大般若経(大般若波羅蜜多経)の写経と、禅僧の書画を展示していました。
大般若経については内容を全く理解できず、解説を読んで実際の作品を見ても書風の特徴はわかりませんでしたが、先人たちが多大な労力をかけて書写し、後世に伝えようと努力した跡がうかがえました。
一方禅僧の書画については、特定の制作年代、特定の作者の作品に偏らず、バラエティのある内容だったと思います。特に墨跡は字数の多い作品が主で、一行物や二行物だけでないことを改めて認識できました。禅宗に関連した美術の奥深さを少しだけ体感できたような気がします。
あえて欲を言うなら、企画趣旨により一貫性を持たせるため、大般若経と禅宗とのつながりについて解説でもう少しふれてもよかったと思います。といってもこの点については、美術館で開催する講演会で取り上げられるでしょう。

 

案外面白かったのが、16−17世紀に作られた茶道具を中心とした、展示室2の陶芸作品です。特に「古伊賀水指 銘 破袋」は単独でショーケースに入って展示されていたため、五島美術館の館蔵品の代表格にふさわしい迫力を感じます。「特別展 茶の湯」(2017年4月11日‐6月4日、東京国立博物館平成館にて開催)に出品されたときのように、大きなショーケースの中で他の作品と並べて展示するのとは、趣が全く異なりました。他の作品と並んでいると「多くの中の一つ」という感じになってしまいますが、単独で展示すると、圧倒的な存在感があります。

 

Lisa Aoki Sep 2017


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