五島美術館

毎年12月から翌年2月にかけて開催される、茶道具の企画展です。「志野茶碗 銘 梅が香」「青磁鳳凰耳花生」「乾山色絵菊文向付」「伊賀沓形小鉢」といった、過去に何回か見たことのある茶道具を目にすると、「また五島美術館へ来た」という実感や安心感が持てます。古い知り合いに久しぶりに会うような感じです。
またこの企画展では、炭斗(炭取)、灰匙、灰器、釜敷など、他館の茶道具の展覧会ではめったに見られない道具を展示します。展覧会でよく展示される茶道具といえば、茶碗をはじめ、掛物、花入、茶入、香合、水指などがあげられますが、茶道具はこうした道具ばかりではない、ということをこの企画展は教えてくれます。
ところで個人的に欲を言えば、掛物については、表具の素材を表示してもよいのではないかと思いました。作品と表具が醸し出す一体感は、掛物の見どころ、味わいどころの一つといえるでしょう。さらにこの企画展では、表具の素材にも使われる名物裂の手鑑(見本帳)を展示しているうえ、友の会の会員向けの講座でも名物裂を取り上げることがあります。掛物の表具の素材がわかるようにすれば、より深い次元で味わえて、美術館の特色がより生きてくるように思います。

 

Lisa Aoki Dec 2017


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