畠山記念館

畠山即翁が昭和13(1938)年に上野不忍池弁天堂で催した「朝茶の会」で使われた道具を中心とした展示です。実は朝茶の会に関する展示は2016年の夏に見たことがありましたが、今回は改めて気づいたことがいろいろとありました。
まず、1階から2階の展示室へ向かう階段の脇に朝茶の会を紹介するパネルがあり、展示作品を見る前の予習になりました。最近、畠山記念館ではパネルを用いて企画展のテーマに関する解説を行うようになり、展示作品への導入としてなかなかよい試みだと思います。
2階の展示室へ行くと、一風変わった形の鉄鍋形風炉や、蓋の形が個性的な信楽水指(銘 玉兎)など、面白い形の道具が目につきました。また炭斗(すみとり)、釜敷、羽箒といった炭道具が展示されていたのは、今回の展覧会のユニークな点の一つといえるでしょう。炭道具は展覧会では滅多に見られないもので、私が畠山記念館で炭道具を見たのはたぶん今回が初めてだと思います。
それから参考資料として展示されていた茶会記から、朝茶の会は炭手前、懐石、薄茶という構成になっていて、茶事のメインともいえる濃茶が省略されていたことに今更ながら気づきました。濃茶を省略するという大胆さや、面白い形の道具を取り合わせていたことなどから、気楽でくつろいだ雰囲気を演出しようとする試みがうかがえます。

 

Lisa Aoki 2018


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