畠山記念館

過去の展覧会とは違った雰囲気 「光悦と光琳―琳派の美」

 

畠山記念館には何度も足を運んでいますが、今回の展覧会では、過去の展覧会とは違った雰囲気を感じました。その理由としては、特定の作者に焦点を当てていること、男性の客が多かったこと、茶室の公開日だったことの3点が考えられます。
今回の展示は、本阿弥光悦と尾形光琳、そして光悦と共同制作を行った俵屋宗達、光琳の弟・尾形乾山の作品がほとんどでした。過去の展覧会では茶道具そのものや茶会、畠山即翁と茶人との交流をテーマにしたものが多かったので、今回はひと味違ったテーマ設定だといえそうです。展示するだけで見る側に「何かが違う」と感じさせるところに、今回の展示作品がもつ個性や味わいが表れていると思います。個人的に目を引いたのは尾形乾山の作品で、ユニークな形の茶器や香合、個性的な意匠で複数の用途がある鉢などが面白かったです。
それから今回は日曜日に行ったためか、男性客の多さが目につきました。年配の男性ばかりでなく、現役世代の人もかなりいました。過去の展覧会では男性の客をあまり見なかっただけに、畠山記念館の意外な一面を見たような気がしました。
私が行った日は、通常は非公開の茶室が公開されていました。中に入って見学ができたのは「沙那庵」のみで、「翠庵」と「明月軒」は外からの見学でした。茶室特有の構造は本などでも学べますが、実物を見ることでよりよくわかるようになります。そうした点で、今回の茶室公開は貴重な機会だったと思います。また図面や写真を載せた資料を配布していたのがありがたかったです。

 

Lisa Aoki Jan 2019

 

個性的な意匠の茶道具と、数々のエピソードが面白い 「生誕百五十年 原三渓 ―茶と美術へのまなざし」

 

庭園の紅葉がどんな様子になっているかを楽しみにして行ったら、赤く色づく途中の段階でした。ところどころに鮮やかな赤い葉があって、それが程よいアクセントになっていました。庭園全体が真っ赤に染まるのは、もう少し先のようです。
今回の企画は、横浜の実業家・原三渓の旧蔵品の展示です。茶の湯の愛好家としても知られる三渓が蒐集した茶道具には、個性的な意匠のものがいろいろとありました。例えば、根来茶桶形茶器。茶器にしてはかなり大きく、清巌宗渭の書が側面に彫られているところがユニークです。このほか、州浜の形をした萩茶碗(銘 瀬々)や、異国風でどこか素朴な雰囲気の南蛮横繩耳付共蓋水指などが、見応えがありました。
それから、古瀬戸肩衝茶入(銘 畠山)など、作品によっては解説で他の茶人との交流に言及しているところが面白かったです。作品にまつわるエピソードが加わると、その作品は見る側に意味を与え、心の中で生きてくるような気がします。より深い次元で作品を味わえるようになります。
ところで今回は出品点数が多く、展示替えがかなりありました。このため見逃した作品も少なくありません。庭園の紅葉の様子を観察しつつ、数回に分けて足を運んでもよかったのではないか、と思いました。

 

Lisa Aoki


個性的な意匠の茶道具と、数々のエピソードが面白い 「生誕百五十年 原三渓 ―茶と美術へのまなざし」畠山記念館関連ページ

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