出光美術館

順路の最初に酒井抱一「夏秋草図屏風草稿」と「風神雷神図屏風」が展示されていて、「風神雷神図屏風」の脇には「夏秋草図は風神雷神図を意識して作られた」という見方を示した解説が添えられていました。「夏秋草図屏風」の画面には大きな余白があり、夏草図の余白には雷神、秋草図の余白には風神が組み合わさるというのです。個人的な感想としては「なるほど、このような見方もあったのか」といったところです。日本経済新聞(2017年10月23日付朝刊)でこうした見方を取り上げていたこともあり、多くの人の注目を集めたのか、作品の周りでは大勢の人でにぎわっていました。
この企画展で個人的に特に着目したのは、酒井抱一の弟子、鈴木其一です。其一の作品は力強い筆致と鮮やかな色使いが特徴、というイメージがありましたが、そうしたイメージだけにとどまらない、多彩な作品が展示されていました。師の酒井抱一をほうふつとさせるような、詫びた風情の作品もあれば、対象物を単純化・デフォルメして描き、尾形光琳の頃の琳派をそっくりそのまま体現したような作品もありました。光琳の作風と抱一の作風が合成されて「其一ワールド」といえるものが出来上がったような印象を受けます。
さて今回の企画展では屏風絵や掛け軸が主で、展示室の大きなショーケースをうまく生かした展示内容になっていました。光琳・抱一・其一のつながりを意識しながら作品を見ると面白いのではないかと思います。

 

Lisa Aoki Oct 2017


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鈴木其一の作品に着目 「江戸の琳派芸術」出光美術館(東京都千代田区)関連ページ

恥ずかしながら初めてで 大仙酷W (出光美術館)
禅画というよりも風俗画に近い印象を受けました。上から教えを説くのではなく、身近な題材をもとにして教えに触れさせるような、どことなくやさしさが
シンプルでありながら、とても奥が深い「大仙酷W」出光美術館
この展覧会と東京国立博物館平成館「禅 ―心をかたちに―」、永青文庫「仙鴻潤[ルド」とで入館料の相互割引が行われているので、もしかしたら
文人の世界観を垣間見る「没後180年 田能村竹田」出光美術館
竹田の作品を時系列には展示していませんでした。もし時系列に展示していたら、見る側の受け止め方がどのように変わったのだろうか、と思います。また順路の最後には、 東京の出光美術館。展覧会、企画展、交通アクセス、料金、開館時間など施設の情報と個人的な閲覧体験
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陶磁器の充実したコレクションを誇る出光美術館の強みをとことん生かした展覧会だったと思います。企画趣旨自体が素人にとっては難しく、作品解説もやや難解だったので、そうした点では通好みの展覧会
行き届いた配慮がありがたい「開館50周年記念 美の祝典V 江戸絵画の華やぎ」出光美術館
何といっても国宝「伴大納言絵巻」でしょう。これは平安時代に実際に起こった事件、応天門の変を描いた絵巻物で
時代を映す仮名のかたち 国宝手鑑『見努世友』と古筆の名品 (出光美術館)
国宝の古筆手鑑『見努世友』をはじめとした古筆の名品を集めた展覧会です。一口にかなと言っても時代ごとにその特徴があり、平安時代は
「小杉放菴 没後50年 ―〈東洋〉への愛」 出光美術館
例えば「日光東照宮」は、近代ヨーロッパの画家の作品にも通じるような典型的な洋画といった感じです。でも留学後の作品には日本画の技法などが取り入れられていて、 「小杉放菴 没後50年 ―〈東洋〉への愛」  東京の出光美術館。展覧会、企画展、交通アクセス、料金、開館時間など施設の情報と個人的な閲覧体験
宗像大社国宝展
宗像大社に実際に行ってみたくなりました。美術館そのものについては、上品な雰囲気で、エレベーターの誘導の人や受付の人の応対も丁寧でした。それでいながら 東京の出光美術館の展覧会、宗像大社国宝展
仁清・乾山と京の工芸 ―風雅のうつわ
仁清の作品は「色絵若松図茶壺」など華やかなイメージが強いのですが、私は個人的に、全体が白い白釉の作品が気に入りました。乾山の作品は、「色絵百人一首和歌角皿」など文芸を採り入れたものが、遊び心が感じられて 東京の出光美術館の展覧会、仁清・乾山と京の工芸 ―風雅のうつわなど芸術に関する施設の情報と記録
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伊勢物語、西行物語、平家物語、宇治拾遺物語などの絵は、源氏物語よりもずっとわかりやすかったので、「来て無駄ではなかった」と思えるようになりました。大きな屏風に物語のさまざまな場面を緻密に描いている様子は 東京の出光美術館。展覧会、「物語絵 ―<ことば>と<かたち>―」出光美術館(東京都千代田区)、交通アクセス、料金、開館時間など施設の情報と個人的な閲覧体験
江戸の狩野派-優美への確信
東京の出光美術館の江戸の狩野派-優美への確信情報と記録
仙高ニ禅の世界
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板谷波山の夢みたもの
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展示作品よりもランチの後味が気になった 「東洋の美―中国・朝鮮・東南アジアの名品―」出光美術館(東京都千代田区)
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豪奢さと武骨さと「躍動と回帰―桃山の美術」出光美術館
印象に残った作品は、赤楽不識形共蓋水指です。「不識壺」と呼ばれる骨壺をヒントに、水指(茶釜にさす水を入れておくための器)を作るという発想が、大胆かつユニークだと思い
絵と軸装の一体感を楽しむ「勝川春章と肉筆美人画」出光美術館
それどころか、作品の上下に貼り付けた一文字をほんの少し変えるだけでも、違った趣になったかもしれない
開館50周年記念 大仙酷W--禅の心、ここに集う (出光美術館)
白隠禅師250年遠諱記念 特別展「禅?心をかたちに?」』が好評ですが、出光美術館の『開館50周年記念 大仙酷W--禅の心、ここに集う』も見逃せません。
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茶碗の重量の表示と、煎茶道具の展示がユニーク 「茶の湯のうつわ―和漢の世界」(出光美術館)
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美術館の構造を生かした展示 「水墨の風」 (出光美術館東京都千代田区)
江戸時代までの水墨画を概観できるような構成になっていました。全体は四章に分かれていて、第一章は雪舟の作品が中心、第二章は長谷川等伯の作品が中心と
「真言八祖行状図」と「十王地獄図」が圧巻 「祈りのかたち 仏教美術入門」 (出光美術館 東京都千代田区)
全体は5章構成で、第1章が仏像・経典・仏具、第2章が密教の美術、第3章が弥勒・普賢信仰の美術、第4章が浄土教の美術、第5章が禅宗の美術
デザインが変わっていくプロセスが面白い 「色絵 Japan CUTE!」出光美術館(東京都千代田区)
日本で作られたやきものが中国やヨーロッパへ伝わり、現地の作者が模倣していくうちに絵柄のデザインが変わっていったことです。解説ではこれを伝言ゲームに例えて