練馬区立美術館・展覧会・イベント

2階と3階の展示室を使って、藤島武二の作品を時系列に展示していました。
2階の展示室ではヨーロッパ留学前の作品と装幀・口絵・挿絵などが中心でした。柔らかい感じの作品が割と多かったと思います。解説でアール・ヌーヴォーの影響について言及しているところに思わず納得してしまいました。
3階の展示室ではヨーロッパ留学中およびその後の作品が展示されていました。初期の柔らかさに力強さが加わり、表現に深みが増したような感じです。
特に優れていると思ったのは風景画で、描いた土地の空気を作品の中で見事に再現しているようでした。フランスやイタリアの風景を描いた作品には、日本にない空気感がよく表れています。またモンゴルの日の出を描いた作品には、日本の日の出にはない趣があります。韓国、台湾、中国で描いた風景画も、それぞれの国の空気が漂ってくるようでした。
さて展示作品の中で特に目を引いたのは、絶筆となった「港の朝陽」(1943年制作)という作品です。藤島武二は1934年にも同じタイトルで同じ題材の作品を描きましたが、それに比べると全体的に濃い色合いで、光と影のコントラストがはっきりしています。まるで朝焼けを描いているようで、何かを予感させるものがありました。

 

Lisa Aoki 2017


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描いた土地の空気を作品の中で見事に再現 「生誕150年記念 藤島武二展」 練馬区立美術館(東京都練馬区)関連ページ

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