上野の森美術館・展覧会・イベント

近代ヨーロッパの代表的な絵画が一通り展示されていて、西洋画になじみのない人でも安心して鑑賞できる内容の展覧会でした。しかも月曜日に開館していて、月曜日と火曜日は写真撮影が可能です。来館者にずいぶん気前のよいサービスをしている、と思いました。
特に心に残ったのは、セザンヌ「サント=ヴィクトワール山」(1904−6年頃)です。この作品を見た瞬間、横山大観による富士山の絵に通じるものを感じました。セザンヌはサント=ヴィクトワール山、大観は富士山を描いた作品を多数残していて、制作の柱、あるいは生涯のテーマともいうべき題材を描いていたからなのでしょう。
また20世紀のドイツ絵画には、第一次世界大戦の影響の大きさがよく表れていたように思いました。わけのわからない混沌や不安感が作品からにじみ出ていて、戦争による心の荒廃を投影しているような感じがしました。このような感覚は、解説書や画集からは得られず、実際の作品を見て初めて体感できるものといえそうです。
このほか、ピカソの作品も印象に残りました。ピカソというと、幾何学的なモティーフやデフォルメした形といったイメージがあります。でも展示作品の中には、画業の初期に描いた、写実的な肖像画もありました。年月を経るにつれて作風が変化していく様子を見るのが面白かったです。

 

Lisa Aoki Oct 2016


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