山種美術館・展覧会・イベント

この展覧会に行ってみて、何よりも展示作品の配置に感服しました。前田青邨の作品は13点で、全58点に占める割合が多いとはいえませんが、それにもかかわらず展覧会のテーマがぶれないように配置してあったのです。順路の初めの方は、青邨より前の時代に活躍していた画家の作品を主に展示していました。そして中ほどで青邨の作品をまとめて展示し、後の方には青邨より後に活躍した画家の作品を展示していました。このように展示することで、青邨の中心的な存在感を際立たせる効果があったと思います。他の画家の作品を見ていても、前田青邨が中心テーマだということを絶えず認識できました。またところどころに青邨本人や、青邨と親交のあった画家の言葉を載せていました。これもテーマをぼやけさせず、一貫性を持たせる効果があったと思います。
さて青邨の作品については、個人的には人物画がいちばん印象に残りました。上品で格調高く、それでいながら柔らかさも併せ持っているのです。こうした特徴を裏付けるものとして、「青邨先生は、藝大の教授時代は学生たちに、デッサンの基礎は人物を描くことにあるといっておられました」という、平山郁夫の言葉があげられます。人物のデッサンで基礎をしっかりと築いたからこそ、歴史上の人物を印象深い形で描けたのだと思います。

 

By PingPongBooks 2015/8


展示作品の配置に感服「前田青邨と日本美術院 ―大観・古径・御舟―」山種美術館(関連ページ

植物を描いた作品に着目「速水御舟の全貌 ―日本画の破壊と創造―」山種美術館
特に着目したのは植物を描いた作品です。御舟は初期から晩年に至るまで植物を数多く描いていて、そうした作品には、制作したときの作者の指向性や心境がよく表れているような感じがし
文字通り「教科書」のような展示 「日本画の教科書 東京編」山種美術館(東京都渋谷区)
在野の展覧会である院展と、官営の展覧会として始まった文展とがあり、それぞれの展覧会で活躍した画家たちが紹介されていました。説明はポイントを的確に押さえていて
明るい気持ちになれる展覧会「ゆかいな若冲・めでたい大観―HAPPYな日本美術―」山種美術館
特に気に入ったのは、竹内栖鳳「艸影帖・色紙十二ヶ月のうち『鯛(一月)』」と、柴田是真「墨林筆哥」です。竹内栖鳳の作品は、まるで本物の鯛のような感じがして、格調高さとおめでたい雰囲気が小さい絵の中に凝縮され
速水御舟の全貌―日本画の破壊と創造― (山種美術館)
速水御舟の「炎舞」を見たくて、平日に友人と訪れました。さほど混んではいませんでしたが、やはり目玉作品の「炎舞」の前には人が途切れることがありません
上村松園の心が伝わる展覧会「松園と華麗なる女性画家たち」山種美術館
絵を見ていると邪念の起こらない、またよこしまな心をもっている人でも、その絵に感化されて邪念が清められる 恵比寿の山種美術館の展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日などに関する情報と個人的な感想
山種美術館の割引制度を活用する
恵比寿の山種美術館 山種美術館には、いろいろな割引制度があります。ここでは、そうした割引制度の使い方や特徴を紹介します。
小林古径生誕130年記念古径と土牛
恵比寿の山種美術館の展覧会、小林古径生誕130年記念古径と土牛
心がなごんだ展覧会 花と鳥の万華鏡 山種美術館(東京都渋谷区)
岡本秋暉「孔雀図」に圧倒されました。孔雀の羽の質感を、見事に、写実的に再現していたからです。他の作品も、ほとんどが間近で見られるように展示してあったため、作者の筆遣いの細やかさや巧みさを十二分に堪能でき
「没後15年記念 東山魁夷と日本の四季」山種美術館(東京都渋谷区)
恵比寿の山種美術館の展覧会、「没後15年記念 東山魁夷と日本の四季」企画展、交通アクセス、開館時間、休館日などに関する情報と個人的な感想
速水御舟〜日本美術院の精鋭たち〜 山種美術館
速水御舟さんの作品をたくさんピックアップされており、山種美術館らしさがよく体験でき 恵比寿の山種美術館の展覧会、企画展、交通アクセス、開館時間、休館日などに関する情報と個人的な感想
Kawaii日本美術
「Kawaii日本美術」恵比寿の山種美術館の展覧会、企画展など芸術に関する施設の情報と記録
富士と桜と春の花
恵比寿の山種美術館の展覧会、富士と桜と春の花。交通アクセス、開館時間、休館日などに関する情報と個人的な感想
輝ける金と銀 ―琳派から加山又造まで―
恵比寿の山種美術館の展覧会、輝ける金と銀 ―琳派から加山又造まで―、交通アクセス、開館時間、休館日などに関する情報と個人的な感想
竹内栖鳳の影響はとにかく絶大「日本画の教科書 京都編」(山種美術館)
班猫」(竹内栖鳳作)に目を奪われました。「動物を描けばその体臭まで表す」と評された画家の作品らしく、猫の体温や、毛の柔らかい感触がそのまま伝わってきそうです。本物の猫が客を出迎えているような感じがし
実際の花とは違った味わい 「花*Flower*華」 (山種美術館 東京都渋谷区)
19世紀(江戸時代)から現代までの花の絵を一堂に集めた企画展です。企画展示室では春・夏・秋・冬の順に、
海を描いた大作に涼を感じる 「川端龍子―超ド級の日本画―」(山種美術館 東京都渋谷区)
お盆休みに近い時期のせいか、会場はやや混雑気味で、作品を遠くから見ることもありましたが、それでも十分楽しめました。実際、離れたところから作品を
美人画が百花繚乱「上村松園 ―美人画の精華―」山種美術館(東京都渋谷区)
さまざまな作者による美人画がたくさん展示されていました。気品あふれる作品を描いた上村松園をはじめ、独特の太い輪郭線が特徴的な橋本明治、ユーモラスかつ
見ていて安心感が持てる作品がそろう 「没後60年記念 川合玉堂 ―四季・人々・自然―」山種美術館(東京都渋谷区)
鵜飼です。上の方には険しい崖があって、その下には水が流れていて、水の上に船や鵜が浮かんでいます。全体の構図や崖の描き方が漢画らしく、この点が川合玉堂の個性だと直感しました。
英語の解説が読みやすかった 「桜 さくら SAKURA 2018」 山種美術館(東京都渋谷区)
館蔵品だけで桜をテーマとした企画展を開催できたところに、山種美術館のコレクションの充実ぶりがよく表れています。サブタイトルに「美術館でお花見」とあるように、文字通り美術館でお花見を