山種美術館・展覧会・イベント

速水御舟の作品を一堂に集め、ほぼ時系列に展示していました。順路に従って作品を見ていくだけで、御舟の画家としてのキャリアをそのままたどれるような構成になっていました。
速水御舟といえば、重要文化財に指定されている「炎舞」「名樹散椿」が有名ですが、個人的に特に着目したのは植物を描いた作品です。御舟は初期から晩年に至るまで植物を数多く描いていて、そうした作品には、制作したときの作者の指向性や心境がよく表れているような感じがしました。
例えば「向日葵」(1922年作)、「桃花」(1923年作)といった作品はきちんとした感じで、作者が写実性や質感をひたすら追求していた様子がうかがえます。また「青梅」(1929年作)、「紅梅・白梅」(1929年作)などは、「名樹散椿」(1929年作)のように写実性に装飾性が加わった様子が感じ取れます。
さらに「豆花」(1931年作)、「牡丹花(墨牡丹)」(1934年作)といった作品からは、写実性を残しながらもどこか遊び心だとか、ゆとりといったものが感じられます。作者自身は晩年に「写生したものをすぐに描いていた以前とは違い、写生を離れて空想でも描ける」といった内容のコメントを残していますが、それがストレートに作品に投影されているような印象を受けました。
特によかったのは、「墨竹図」(1925年作)、「木蓮(春園麗華)」(1926年作)といった、墨で植物を描いた作品です。墨だけで植物を写実的に描いたところに独特な味わいがありました。
なおこの展覧会の目玉ともいえる「炎舞」は、大きな企画展示室ではなく、ミュージアムショップの左側にある小さなコレクションルームに展示されていました。代表作をメインの展示室ではなく、敢えて目立たない場所で鑑賞するというのは、なんとも心憎いばかりの演出です。
Lisa Aoki Nov 2016


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