弥生美術館・展覧会・イベント

作者の心意気には共感できるが 「一条ゆかり展」

 

漫画家・一条ゆかりのデビュー50周年を記念した企画展で、「デザイナー」「砂の城」「有閑倶楽部」「プライド」など代表作の原画を中心とした展示内容でした。
個人的によかったと思うのは、ところどころに紹介されていた作者自身のコメントです。少女漫画でありながら車やメカを正確に描こうと努力する、敢えて作者が苦手な人物像を主人公に描く、といったところには、妥協を許さないプロとしての心意気があり、大いに共感できました。
しかしながら、一条ゆかりの漫画で自分が好きなのは「有閑倶楽部」だけです。理屈抜きにカラッと笑えるものがあって、それまでの一条ゆかりのイメージが一新できました。展示では「プライド」を金字塔と評していましたが、自分にとって金字塔といえるのは「有閑倶楽部」です。
他の作品については、原画を見てもあらすじを読んでも、積極的に単行本を買って読んでみようという気にはなれませんでした。子供の頃、「砂の城」にはどうしてもついていけないものを感じましたが、それは自分がまだ幼かったからだったと思います。ところが大人になってあらすじを読んでみて、作品そのものが自分の好みに合わないことに、この展覧会を通して改めて気付いたのです。

 

Lisa Aoki Dec 2018


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